ピアノを練習したら誰もがあこがれるグランドピアノ。とはいえそう簡単に弾けるものでもないな、と思っていませんか?実は、グランドピアノは簡単に弾くことができます。なんなら普段の練習に取り入れると良いかもしれません。グランドピアノで練習する方法をお伝えします!


ピアノスタジオをレンタルしよう

グランドピアノが入ったスタジオは都内なら至るところにあります。また、音楽教室があれば、その教室が使われていない時間帯に貸出をしていることがあります。また、県民センター・市民センターなどでは、格安で広い部屋とグランドピアノを貸し出していることがあります。「土地名 スタジオ グランドピアノ」で検索してみましょう。


料金の相場は、東京都内だと1時間1,000-2,000円、広い部屋だったり、特別なピアノで練習したい場合、撮影・録音機材なども付属している部屋では、2,000円~5,000円程度かかることもあります。公共施設のレンタルスタジオだと、これより安い場合もあります。代表的なチェーン店として「スタジオ・ノア」などがあります。


基本的にはインターネットか電話で予約します。貸スタジオ専門店なら当日いきなり行って使える場合もありますが、空いていない場合もありますし、市民センターなど公共施設ではほとんどの場合予約が必須です。

スタジオは時間に厳密

スタジオは多くの人が使うので、レンタルの時間が終了したときには、完全に退室して受付で終了の手続きを開始できるようにしておきましょう。

練習をやめるタイミングは、レンタル時間終了の5分前が目安です。録音機材などを使う場合は10分前にやめる必要があります。


到着も5分程度前に受付をしておくと、時間ぴったりにスタジオに入れるので無駄になりません。

遅く到着する場合は数分程度なら問題ありませんが、あまりにも遅れるようなら、スタジオに電話を入れておくとよいでしょう。


事前準備

ピアノスタジオを初めて借りる、となったらすこし緊張してしまいますね。普段電子ピアノを使っている方は、グランドピアノの扱いが難しそう、と思ってしまうかもしれません。



とはいえ、基本的に準備しなければいけないものはなにもありません。あえて言うなら楽譜ですね。

スタジオには楽譜は置いていませんので、練習したい曲の楽譜は忘れないようにしましょう。

あと、当然ですが、レンタル料を支払うためのお金も必要です。カードが使えない場合もあるので、しっかり確認しましょう。


あとは、鍵盤や本体を拭くためのフェルトがあると親切です。ですが、これはスタジオにもありますし、特に必要はありません。


グランドピアノの準備

さて、いよいよ受付を済ませて部屋に入ったら、すぐにグランドピアノと対面できるでしょう。そのときに、保護カバーがかかっていることがあります。これはそのまま取って机の上に置いておきましょう。

それから、次のように弾くための準備をします。


・ピアノの足のタイヤにストッパーがかかっているか確認する

タイヤの下にお皿があればOK、なければねじで固定します

これは必ず確認してください。ピアノの蓋を開くときのけがの原因となります


・右側面に立ち、折るようにピアノの蓋を開く

こうすると、譜面台が現れます


・そこから腰を入れて両手で蓋を持ち上げる

とくに大きいサイズのピアノの蓋は非常に重いので気を付けてください


・手前にある突立棒を起こし、奥側のストッパーで蓋を固定する。

必ず奥側のストッパーを利用してください。手前のストッパーはピアノの蓋を少しだけ開くときに用います


・鍵盤の蓋を開ける

フェルトがかかっている場合は、ふんわりたたんで、机の上に置いておきます


・譜面台を起こす

これも両手で操作してください。片手で操作をすると、ピアノに傷を付ける原因となります


・椅子の高さを調整する

ふだんとピアノの感覚が異なると思いますので、演奏しながら少しずつ変えても良いでしょう


慣れるとこれらの行程は1分もかからず終わりますが、慣れないうちはケガやピアノを傷つける元となりますので、丁寧に行いましょう。難しい場合は、恥ずかしがらずにスタッフにお願いしましょう。


また、狭い部屋の場合は、蓋を開かないほうが良い場合もあります。十分に歩き回れるスペースが無い場合は蓋を開かないほうが良い音になります。


思いっきり弾こう!

グランドピアノならば、極めて小さい音から、オーケストラに対抗できるほどの爆発的な音量まで、自在に出すことができます。少しのタッチの変化も音色となって現れ、鍵盤の感触も最高です。是非これを楽しんでみてください。


また、初心者の方も是非ペダルの感触を楽しんでみましょう。同じ音でもペダルを踏むのと踏まないのでは音の広がり方が全く違います。

指の運動だけでなく、耳に集中して、グランドピアノを楽しみましょう。


してはいけないこと

グランドピアノを演奏する際に、次のようなことをするのはやめましょう。


・弦や、響板など、内部の機構に触れる


・ピアノの上に食べ物や飲み物を置く(ペットボトルもNG)


・物を食べた後など、手が汚れた状態で弾く


・鉛筆などが隙間に入ったときに、無理に取り出そうとする

鉛筆は隙間に入りやすいですが、こうならないように細心の注意を払いましょう

それでも入ってしまったときは、スタッフに報告しましょう


・譜面台の上で消しゴムを使う


・通常以外の奏法を使う(蓋を叩く・げんこつで叩く・弦を指で弾く…等)

通常以外の奏法を使いたい場合は、事前にスタッフに相談しましょう。


特にグランドピアノは水分・油分に弱い楽器です。これらはしっかりと守りましょう。


片付け

ピアノの片付けは、準備の逆順で行います。スタジオ終了5分前には必ず行いましょう。


・鍵盤フェルトを広げて鍵盤の上に乗せる


・鍵盤の蓋を閉める


・譜面台を倒し、奥までしっかり押し込む


・右側面に立ち、左手で蓋を支え、右手で突上棒を倒し、両手で蓋を閉める


・折るように譜面台上の蓋を閉める

この際、譜面台に当たらないように今一度譜面台が奥まで押し込まれているか確認しましょう


・手の油分をフェルトなどでしっかりふき取る


・椅子をもとあった位置に戻す(高さまでは戻す必要はありません)


・保護カバーを掛ける


・入室時と同じ状態にして、しっかりとドアを閉める(開放して終了するスタジオもあります)


グランドピアノを身近に楽しもう

普段から電子ピアノで練習している方も、ぜひたまにグランドピアノを弾いてみてください。

グランドピアノは、演奏者の上達に敏感に応えてくれる楽器です。

ピアノとだんだん友達になっていく感覚を楽しむことができるでしょう。

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