日本で初のストリートピアノは2011年鹿児島で登場しました。誰でも弾けるピアノということで人気が爆発し、いまや日本中に設置されています。ストリートピアノのマナーを知って、いつでもできる発表会として弾きに行ってみてはいかがでしょうか。

ストリートピアノの精神

ストリートピアノの設置者には様々な目的があるとは思いますが、根底にある精神は共通です。

・老若男女、初心者からプロまで、全ての人が平等にピアノを楽しめる

・弾く人も聴く人も楽しい空間をつくる

・ピアノを通して、その空間にあたたかい交流が生まれる

設置者によりストリートピアノのルールが定められていると思いますが、そのルールを遵守するだけでなく、ストリートピアノの精神も大切にしましょう。

確認すべきルール

ストリートピアノは誰でも弾ける!というものですから、一人が2時間も3時間も弾いていたら他の弾きたい人は困ってしまいます。とはいえ、1分弾いて交代・・・ではつまらないですね。バランスを取るために、各ストリートピアノにルールが設けられていますので、最低限確認するようにしましょう。

一人(1グループ)あたりの演奏上限時間

たいてい10分から15分に定められています。たとえ上限時間が定められていなくても、ゆずりあいの精神を持って演奏しましょう。なかなか演奏を代わってほしいと声を掛ける勇気のない方もいらっしゃいますので、もし周りに人がいたら例え演奏しようとしている人がいなくても一旦席を立つのが良いでしょう。

コラボレーションの可否

連弾や、歌や楽器とのコラボレーションは場所によって可否が異なります。コラボレーションをしたい場合は、事前に確認しましょう。また、コラボレーション可能な場合でも、他人といきなりコラボレーションするのはびっくりしてしまう場合もあります。いきなり飛び入り参加せずに、事前に一言確認するとトラブルを避けられます。

撮影の可否

演奏者のみの撮影はOK、観客の撮影もOK、撮影一切禁止、など場所によってルールが異なります。撮られたくないのに観客に撮影された・・・などのトラブルも起こりえますので、ルールを事前に確認しましょう。また、演奏者を撮影する場合はルールでOKだとしても事前に本人に確認すると良いでしょう。隠し撮りをされるのはたとえ撮影されるのがOKな人でも嫌なものです。

また、撮影する場合は、カメラやマイクの設置・撤収まで含めて演奏時間に含まれますので、ストリートピアノを占拠しないように気を付けてください。

広告・投げ銭行為などの可否

ストリートピアノの多くは、営利目的の利用を禁止しています。営利目的の解釈は広く、広告を配ったり、名刺を配ったりするだけでNGな場合から、直接投げ銭を受け取ることのみがNGな場合まで様々です。演奏後に話が盛り上がってしまい連絡先の交換をする、といったことまで禁止されることはまずないでしょうが、広告目的でストリートピアノに演奏しにいくのは控えましょう。

また、SNSや配信サイト上での投稿・配信は、設置者のルールに従って下さい。

その他の禁止事項

・ピアノの蓋を開けたり閉じたりする行為

ストリートピアノは周りの環境によっては、自分の弾いている音が聞こえないほど雑音が多いことがあります。音量が足りないからといって、勝手にピアノのふたを開けることはやめましょう。

・ピアノの上に物を置く行為

リュックサックや、飲み物などをピアノの上に置くと、ピアノに傷が付く可能性があるので絶対にやめてください。楽譜やタブレットなどを譜面台に置くだけにしましょう。

・内部奏法など

ピアノの弦に直接触る行為など、通常以外の奏法を使うことは禁止されています。ストリートピアノのメンテナンスのことも考え、これらの行為はしないようにしてください。

交流を楽しもう

ピアノを練習するならスタジオを借りるべきですし、演奏会を開きたいならホールやライブハウスを借りるべきです。ストリートピアノは、ピアノを通して人との交流を作り出すのが目的なのですから、話しかけられたら積極的に会話をしていきましょう。また、この人の演奏が良いな、と思ったら積極的に話しかけてみましょう。

ただし、求められもしていないのに助言をしたり、ミスを指摘したりするのは不快に思う人が多くマナー違反です。ピアノが上手になってくると、初心者の演奏を見て「ちょっとアドバイスすればうまくなるのに!」と思うことも多くなりますが、それは控えるようにしてください。

逆にあなたの演奏を聴いてアドバイスが欲しい!という観客がいたら、積極的にアドバイスすると良いですね。

あたたかい交流を楽しみましょう。

ピアノを始めて1か月の初心者でも弾いていいの?

もちろんです!ピアノに触ったことが無い人が、鍵盤を押すとどんな音が鳴るんだろう?と思って弾くのもOKです!むしろそのような人でも気楽にピアノに触れることができるのがストリートピアノの良いところです。練習していない曲でも何の問題もありません!好きに弾いてみましょう。

聴いている人にあわせて、曲目を考えたりする必要はありません。

そのとき人気の曲を弾いたら盛り上がるかもしれませんし、マイナーな曲を弾いたらその曲のファンを増やせるかもしれません。

自分が楽しんで、ストレスなく演奏するというのがなによりも大切です。

フォニムのピアノ講座では、ピアノ歴1か月からしっかり曲を弾くことができるようになります!

2か月目で弾ける「星に願いを」

半年で弾ける「トロイメライ」

人前でピアノを弾くのはなかなか勇気がいることですが、そんなあなたにこそストリートピアノは開かれています!ぜひ一度チャレンジしてみましょう!